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宮城にあった、あの日のおもかげ


温泉と絶景を求めて、友人と2泊3日の旅行へ。行先は東北、宮城と山形だ。都内から新幹線で仙台駅に向かい、レンタカーを借りて松島へ車を走らせた。




「腹が減っては戦はできぬ」という有名な言葉がある。もちろん、腹が減っては観光もできぬ。まずは昼食をとるために松島おさしみ水族館へ。ここは三陸の魚介類を中心に約30種類の食材でビュッフェ&乗っけ放題海鮮丼や、寿司パフェを食べることができる。私は九州の離島育ちなので魚の味にはうるさいが、東北の魚は絶品だった。




昼食を終え、松島が一望できる展望台へ向かった。晴天で12月とは思えない暖かさだった。日本三景は広島の「宮島」、京都の「天橋立」そして宮城の「松島」だが、宮島には2回行ったことがあり、残すは天橋立のみだ。




赤い橋を渡って福浦島へ。この小さな島には散歩コースと、その途中に福浦島茶屋という喫茶店があった。喫茶店に入って小休憩。松島の海を眺めながら甘酒をいただく。体に染みる、心に染みる。




松島のいたるところに、12年前に起こった大震災のおもかげが残っている。記念碑や津波が押し寄せた形跡、浸水ラインが記録されていた。当時の私は小学5年生、学校から帰った後にニュース番組を見てこの出来事を知った。津波の映像がまるで映画のワンシーンみたいで、脳裏に焼き付いている。




ひと通り松島を堪能したあと、1時間ほど車を走らせ向かったのは石巻のとある漁港。とてもわかりにくいところにあり、ネットに上がっていた動画を参考にしながら進む。目的はこのオブジェ、現代彫刻家・名和晃平氏の彫刻作品「White Deer(Oshika)」だ。高さ6m以上もあるこのオブジェは、迷い鹿がモチーフにされており、東日本大地震が制作のきっかけとなったとのこと。想像以上の僻地だったが、また訪れたい。




夜食は仙台の牛タンで決まりだ。松島へ戻ったあと宿に車を置き、電車で仙台駅へ向かう。西口にあるうま囲という居酒屋へ。厚切りの牛タンや、肉寿司を堪能した。仙台で牛タンとは王道であるが、間違いない。電車で松島に戻り、ホテル絶景の館に宿泊。無駄のない最高の1日だった。

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